このアーカイブは ‘経営の「技」’ のカテゴリーです。

変わらぬこだわりと変えていく勇気

先日、「1坪の奇跡ー40年以上早朝から行列がとぎれない吉祥寺「小ざさ」味と仕事」という本を読みました。著者はたった1坪の店舗で羊羹(580円)ともなか(54円)だけを売り、年商3億円を稼ぐ老舗の和菓子や「小ざさ」の女店主、稲垣篤子さん。祖父の代から続くこの店を60年以上に守り続けています。 本書の中で特に印象に残った言葉があります。 「小ざさの羊羹ともなかの味は変えることなく、そして変わらずお客様に気持ちよくお買い求めいただけるように、常に時代の変化に対応していかなければならない、そう思っています。」 この言葉通り、商品の質は守りつつ、数年前から店頭販売に加えてインターネットでの販売を始め、順調に売上を伸ばしているそうです。 長く愛される企業の秘訣を物語っていると感じました。 いつの時代も決して大きく強い企業が生き残るわけではなく、変化に適応できたものだけが生き残るのです。 そしてそこには、変えてはならない企業の根幹、「こだわり」がなくてはなりません。

お客様のお客様を考える(BtoBtoC)

B2BマーケティングとB2Cマーケティングの違いとは? 一言で言えば、顧客が「組織」であることです。 そのため、一般消費者個人を相手とする場合とは、大きく分けて下記3つの点が異なります。 ・意思決定の基準が多く、複雑なため、決定にかかる時間も長くなる。 ・長期的な取引関係となり、失敗が出来ないため、顧客はリスクに敏感である。 ・リテラシー(知識)が高いため、より高度なアプローチが必要となる。 このような特徴を持つ顧客企業に選ばれるためには、率直に言えば「稼ぎたい」という顧客企業の目的が達成できることが求められます。一般消費者を相手にする以上に、顧客企業は金額面にシビアです。BtoBビジネスで顧客を獲得するためには、「当社を使えば御社が儲かる」という仕組みをどれだけ具体的数値をもって証明できるかが、顧客企業に選ばれるポイントです。 顧客がどのようにしたら儲けることができるのかを考える上で、欠かせない視点が「自社のお客様のお客様(BtoBtoC)」を考えるということです。お客様企業が相手にするお客様(B=Cの部分)は、自社が提供する資材やサービスを使い、そこから顧客企業が作った製品・サービスを買う一般消費者でしょうか?あるいは、企業内顧客(他部署)ということも考えられます。まずは、「お客様のお客様」はいったい誰なのかを徹底的に分析し、彼らを喜ばせることとは何かを考えます。その結果として顧客企業がその先のお客様から選ばれ、利益を得るというプロセスを考え具体化していくことで、自社を選んでいただくメリットを明確に伝えることができます。  

Appleが熱狂的信者を作る12のブランド戦略

A Store Just for Apple: Apple has historically been troubled by big-box sales staffers who are ill-informed about its products, a problem that made it difficult for Apple to set its very different products apart from the rest of the computing crowd. By creating a store strictly devoted to Apple products, the company has not…

なぜあなたの会社から買わなければいけないのですか?

「なぜあなたの会社からなぜ買わなければいけないのですか?」 とお客様に質問をされたときに、明確な答えを持っているでしょうか? これが明確になると お客様への最高のリスペクトが示せる これが独自性になり、差別化が明確になり、競争力が上がる という企業にとって大切なことが手に入ります。 あなたの会社は、お客様があなたの会社から商品を買う理由を明確にしていますか?

顧客を大切にすべき4つの理由

「残念ながら、企業は新規顧客の獲得に傾注しており、既存顧客の維持や既存顧客との取引拡大には、あまり熱心ではない。企業のマーケティング予算の実に70%が新規顧客の獲得に費やされている。ところが、収益の90%は既存顧客からもたらされているのである。新規顧客を獲得しても、獲得後、数年間はかえって赤字になる企業も多い。新規顧客の獲得に躍起になり、既存顧客を顧みない企業の場合、年間の顧客離反率は10%から30%になる。こうなると企業は、顧客の減少を穴埋めするために、新規顧客の獲得と元顧客の呼び戻しにさらなる資金を注ぎ込むという、終わりなき悪循環に巻き込まれてしまう。」 フィリップ・コトラー 「顧客を大切にすべき4つの理由」 1.新規顧客の獲得には、既存顧客を満足させ維持するのに要するコストの5倍はかかると考えられる。 新しいお客様に取引していただくには、現在の取引企業から大きな手間をかけて自社のお客様に転換させなければならないか、まったく初めての潜在顧客にアプローチして、何が起きるか不安に感じるような自社との初めての取引をさせなければならないからです。それには、たとえば、広告やチラシ、ダイレクトメールといったコストがかかってくるのです。 2.満足している顧客は何度も購入してくれる。 たくさんの方が、自分の行きつけの店を持っています。それは、ルイ・ヴィトンやグッチ、プラダ、エルメスだったり、いつものレストランやバー、居酒屋だったり、いつものスーパーだったりします。もし、お客様が満足していれば、行きつけにしてもらうことができ、何度も購入してもらえるのです。もちろん、それは、お店にかぎらず、法人向けであっても、無店舗であっても同じです。 3.満足している顧客は、そうでない顧客よりも購入額が高くなる。 満足している顧客は、相手(つまりは、私たち)と安心して取引することができます。そのため、初めて取引する企業とは違って、取引に不安を感じることがないため、購入額を高くしていく傾向があります。また、相手に満足しているので、さまざまな製品やサービスを購入してくれるのです。たとえば、アメリカン・エキスプレスのジェームズ・パッテン氏によれば、最高の顧客は他の顧客に比べ、小売業で16倍、飲食業で13倍、航空業で12倍、ホテル業で5倍の額を使うそうです。 4.満足している顧客は、その企業を他の見込み客に紹介してくれる。 満足している顧客は、紹介をしてくれる可能性が高いです。たとえば、とてもおいしいレストランがあれば、知り合いにすすめますよね?有名なレストランがお客様を集めるのに困らないのは、これがその理由です。

営業の赤本

「営業の赤本」の著者ジェフリー・ギトマーはその毒舌をスパイスに、なかなかいい味を出している。今月はこの「赤本」を何度も繰り返し読んで感心している。勿論、自社にも導入を検討している。 - あなたがやるしかない。あなた以外には、かわりにやってくれる人も、本気で力になってくれる人もいない。 ~中略~ 「自分のケツを叩け」というのは、単なる標語ではない。ひとつの原理であり、あなたを含めたすべての営業マンが、毎日、やらなければいけないことである。どんな成功も人に与えてもらうことはできない。自分で自分に与えるしかないのだ。-   ~営業で成功し続けるための12.5原則~ 原則 1 自分のケツを叩け! 運か、それとも考え方か? 考え方は哲学で決まる まず「できます!」と答えよう 勝利ではなく、努力を称えよう やるべきことがわかっているのにやらない 時間管理-いま大切なのは? 自己中心になれ 原則 2 勝つために備えなければ、準備した人に負ける 宿題をする 不満を言うな 1日は前日の夜から始まる 他の人が眠っているあいだに働こう 原則 3 自分をブランドに! 誰に知られているかが問われる あなたがブランドになれば、お客様が電話をかけてくる あなたがブランドになれば、お客様は離れない 顔と名前を覚えてもらい、競争を減らそう 誰に会えるか、誰とアポをとれるかは、 誰があなたを知っているかで決まる あなたとあなたの価値を決めるのは誰か? 原則 4 大切なのは価値と人間関係、価格じゃない まず価値を与えよ。あとから付け加えるな まず友達になる。そうでなければ始めない プロとして行動し、友達として話をする 営業は一瞬、友達は一生。営業は歩合、価値は財産 原則 5 ワークよりもネットワークを まず直接会う ネットワークがあれば、電話勧誘をする必要はない ネットワークがあれば、新しいお客様に推薦してもらえる 原則 6 真の意思決定者の前に立てなければクビになる 秘書が電話をつないでくれない?馬鹿を言うな! 留守電の返事がもらえない?馬鹿を言うな! 原則 7 お客様の気持ちを動かせば、納得してもらえる 効果的な質問をすれば、お客様は新しい考え方をする あなたの質問が、お客様の考え方やものの見方を作る あなたの質問が、お客様の反応を決める あなたの質問が、契約のきっかけとなる あなたの質問が、お客様のあなたへの見方を決める要因となる 原則 8 笑わせれば契約がとれる! ユーモアは、最後のフロンティア ユーモアは、最も高度な言葉の技術 ただのプロフェッショナルは、つまらない ジョークと語りの違い 笑いは、世界共通 原則 9 創造力で差別化し、優位に立て 創造力は、学ぶことができる科学 「いまの取引先で満足している」と言われないようになる創造的方法 原則10 リスクが減れば売りは買いに お客様が買えない最大の理由が言葉にされないリスクである リスクがなければ買ってもらえる リスクがなければ、なにも得られない 原則11 自分の言葉は誇大広告、お客様の言葉は信頼の証…

頭とこころに残るブランディング

ブランディングとは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動を指します。 『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによると、 「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」 と定義されています。 これは、ブランドの法的所有者は企業であっても、実際にブランドの価値は、個々の消費者の頭・こころの中に所有されていることを示していると言えます。 また、ケラー氏は「ブランディングにとっての鍵は、ある製品カテゴリー内で消費者が知覚するブランド間の差異である」としています。この視点で捉えると、ブランディングとは、ロゴやブランド・ネーム、パッケージなどのブランド要素と、差別化されたブランド価値を結びつける連想を、消費者の頭・こころの中に育んでいく活動であると定義できます。

USPを考える

USP(Unique Selling Proposition). とは、自社(自製品)のみが持つ独特の強みのこと。ユニークで顧客に対して売り込みが効く主張、提案がUSPであり、他社との差別化が主張できる強みのこと。マーケティングにおいても、ブランド構築においてもUSPを持つことは極めて重要とされ、マーケティング戦略の立案にあたっては、USPすなわち他社には無い独特の提案を見つけることが重要とされる。 だそうです。ウエブ業界だけでなく、これは全てのビジネス、いや個人においても常に意識しておくことが重要ではないでしょうか。 一個人を商品ととらえて、自分のUSPを自問自答してみるのもいいかもしれませんね。

焼印の押された家畜の意味は?

タイトルからまず連想しにくいでしょうが今回はブランドのお話。 ブランドとは「焼印をつけること」を意味する brander という古ノルド語から派生したものであるといわれています。古くから放牧している家畜に自らの所有物であることを示すため、自製の焼印が押されてきました。現在でも brand という言葉には、商品や家畜に押す「焼印」という意味があります。これから派生して「識別するためのしるし」という意味を持つようになりました。「真新しい」という意味の英語 brand-new も「焼印を押したばかりの」という形容が原義です。 ところで、家畜に焼き印を押したのは、もちろん他人の家畜と見分けるためでした。つまり、ブランドというのは「他の類似商品と見分けるため」にあるもので、もし、ある商品が類似商品と比べて、なんら特徴がなかったとすると、その商品は他のものと区別する必要はありません。逆に見劣りするようなら、むしろ見分けられない方が好都合ということになり、ブランドを付けることは損失になります。 では、ウェブに於けるブランディングとそのメリットについて考えてみましょう。 ものが溢れているアメリカでは、ブランディングというマーケティング手法は常に基本の軸となっており、あらゆる業界でブランディングされていないモノは、まず売れないとされています。「ブランディング」という言葉だけで考えてみると、何か大それたように感じるかもしれませんが、「企業のイメージづくり」とくだけて考えると身近で、かつその重要性がわかるかと思います。 今日、一般消費者が企業のウェブサイトを訪問するという行動はごく自然で、手軽に日常化しています。そこで、ウェブに訪問してもらったときのイメージが、いかに消費者の脳裏にとまるかということを、もう一度改めて考えてみると、ウェブが企業ブランディングに対して、非常に重要であるのがお分かりいただけるでしょう。 消費者が大量の選択肢の中から、ひとつのモノを選ぶ際に、何を基準に選択しているのでしょうか。「パッと見がよかった」「そのブランドを聞いたり、見た事があって認知度があった」「信頼できるブランドなので」等様々な意見が出てくると思います。そういった消費者の深層心理をくすぐる何かというものを、企業は提案しなくてはなりません。そのツールとしてウェブを活用することは、今後のネット需要を考えると、非常に有効性が高く、テレビや雑誌といったマスメディアにかける莫大な広告費と比べ、コストパフォーマンスの高いうってつけのマーケティングツールとなります。また、マスメディアの短期広告に比べ、ウエブマーケティングは爆発的な話題性の可能性は低くとも、安定した長期戦略でブランディングができるので、一部の大企業だけでなく、中小企業にも手の出しやすいマーケティングソースであることがいえます。 ウェブサイトは映像媒体的な表現と紙媒体的な表現のどちらもが使え、インタラクティブな要素を取り入れることもできる、非常に表現方法の豊かなメディアです。例えば、製品の購入検討者にはウエブ上からカタログ的な情報を閲覧してもらう事や、効果的なビジュアルイメージを、動きのある画面を用いて、ブランド独自の世界を伝える事も出来ます。すでに、商品やサービスを購入した事のある人に対するサポート情報の提供や、会員向けサイトを通じ、顧客のみへの情報の提供も可能になってきます。 また、コミュニティを作ってユーザー同士がコミュニケーションを行い、製品の上手な使い方や製品を使ったライフスタイル情報を交換することもできます。このように、ウェブサイトはブランド体験を促進する最適なメディアになります。 ブランディングというものは、顧客の頭に価値のあるブランドとして認知させ、ブランド知識として連想させる事です。 ユーザー巻き込み型のウェブブランディングは、これからもっと注目されていくのではないでしょうか。どうやってユーザーを巻き込み、一緒にブランドを醸成していくか、今後の発展が期待されます。

差別化戦略~Differentiation~ 前編

「他社の追随を絶対許さざる境地に独自なる製品化を行う」東京通信工業株式会社(現ソニー)設立の際に書かれた「設立趣意書」~井深大~ 他にはない何か。 これはウエブだけの課題ではなく、どの企業も頭を抱えるテーマではないでしょうか。これだけの競争社会において、平凡なアイディア、他社と同じような内容しかだせないところは生き残っていく事がますます難しくなるでしょう。まず、そもそも差別化とはいったい何なのでしょうか。 差別化戦略は、競争の基本戦略の1つで、ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授が提唱したものです。他社とは異なった製品、サービスを提供し、顧客にその違いを認知してもらい、競争上の優位性を築こうとするのが差別化戦略です。 例えば製品の差別化は、品質、デザイン、信頼性、商品配送、アフターサービス等で行われ、サービスの差別化は、信頼性、専門的知識、利便性等で行われます。差別化を行おうとする企業は、これらに特異性を見出すことにより他社には真似できない優位性を確保し、商品価値を高めているのです。 これは、同種カテゴリーにある商品となる製品やサービスが市場を共有している(「同じパイを分配している」状態)という前提に立つ経営戦略で、これにより新しい製品やサービスによりシェア(=売上げ)を拡大しようというのが狙いである。これに対して、他社と類似の製品を売る戦略を同質化といい、また市場が異質であると捉え、市場を細分化(セグメント)して各セグメントに適した製品等を投入する戦略を市場細分化戦略という。 ここでも重要になるのは顧客は何を望んでいるのかというニーズをしっかりと見極め、弾丸を命中させることです。 これは一見ニッチマーケットを狙う場合と非常に似ていますが、ニッチマーケットへの進出はどちらかというと競争を避け隙間でのシェア獲得が狙いであるのに対し、差別化戦略は本丸を落とすための仕掛けや第一撃と捉えて良いかもしれません。一点突破の後には全面攻撃が始まりメインの市場での勝敗が逆転する可能性があるのです。 そうなる為には「差別化+本質的」な価値追及が問われることになるでしょう。この本質的な価値追及は企業としての日々の創意工夫の中からしか生まれないものです。差別化が功を成したとしても、本質的な価値追及を怠っていれば勝者にはなれないのです。

徹底された差別化 -日経新聞-

徹底的な差別化戦略においての成功例をご紹介したいと思います。 日経新聞がその模範例で、主な記事の内容がビジネスに特化されており、そのブランドバリューは確固たるものではないでしょうか。経済に特化することで、顧客を絞りこみ、、その結果、新聞一部あたりの広告収入が業界ナンバーワンとなってます。発行部数においては、朝日、毎日新聞に大きく差をつけられているにもかかわらず、広告収入のおかげで、経常利益は二社のおおよそ2倍というデータがあります。 日経新聞がなぜこれほど他社と大きく差をつけることができたかという事を分析してみると、購読者ニーズを徹底的に絞ることで、多くの企業が宣伝効果の高さを期待し、且つ日経新聞に広告を載せる事で、自社のブランド、ステータスが高まるとにらんでいるからはないでしょうか。読者層を絞る事で、他社と差をつける、他社に真似のできないパフォーマンスをする、という差別化戦略にぴったりとあてはまっている成功例といえるでしょう。 しかしながら、新聞業界での成功例である日経新聞も含め、これからの新聞業界が、若者の新聞離れ、インターネットの影響を含め、危機的状況に益々なっていくかと思われます。一消費者として、今後の新聞業界がいかなるビジネスプランを練ってくるか、ネット化されてきている新聞業界に何か打開策があるのか多くの人が注目していることでしょう。

差別化戦略~Differentiation~ 後編

差別化戦略の世界では追う側の企業と追われる側の企業に分かれます。これを別の言葉でチャレンジャー企業とリーダー企業と言います。「チャレンジャー企業は差別化してリーダー企業を攻撃し、リーダー企業はそれに対して同質化(模倣)して防衛する」。 これがマーケティング戦略の基本中の基本と言われるものですが、現実には「容易には模倣されない差別化」はそう簡単ではありません。 特にネット環境では競争相手のやり方を容易に模倣することが出来てしまいます。かってビジネスモデル特許が脚光を浴びたのもこの「模倣」が容易にできてしまうと言うネットの特徴を根本的な脅威として理解していた為です。 さて、チャレンジャー企業がこの差別化戦略を有効にするためには幾つかのポイントを押さえる必要があります。 競争相手には真似のできない「内容」 競争相手には真似のできない「レベル」 競争相手には真似のできない「状況」 この全てを計画・用意した上で、リーダー企業が同質化をかけてくるスピードを上回る必要があります。 リーダー企業は資金力や人材ではチャレンジャー企業に勝るのですが、組織が大きい為意思疎通や社内調整、事業化に時間を要します。場合によっては「来年度の予算で検討しましょう」と流暢なことを言い出しかねません。 チャレンジャー企業はスピードを武器にこの弱点を狙う必要があります。次にリーダー企業が持つ弱点に「守りの姿勢」が挙げられます。リーダー企業は既に築いた自社ブランドに傷が付くことを極度に恐れます。 仮に社内からいいアイデアが挙がってきてもリスク要因があれば却下される可能性が高いのです。更に、ネット上には多くのグレーゾーンが存在します。YouTubeはネット上での著作権というグレー部分で勝負し成功を収めました。これは大手のテレビ局にとってはインターネットというメデイア参入の機会をあっさりと無名ベンチャーに持っていかれた例としてあげることが出来ます。あのGoogleでさえYouTubeからシエアを奪えず、16億5000万ドルで買収するに至った。 その他にも、かっての通販業界はその殆どがEコマースへの参入に遅れ、新聞などの既存メデイアもネット企業からシェアを奪われ続けてきました。 具体的な例: コクヨ対アスクル 千趣会対楽天 バーンズノーブル対アマゾン クリスティーズ対eBay 電通対Google もし御社がリーダー企業という位置を既に得ているならば、チャレンジャー企業に一点突破されないように気を付けなければなりません。足を掬われないためには何よりも「勝って尚も兜の緒を締める」という緊張感が必要なのです。逆に御社がチャレンジャー企業の場合は自社の強みを最大限に生かし最も模倣困難なビジネスモデルを立て顧客ニーズを捉える。そして、リーダー企業が追いかけてくるスピードよりも早くクリティカルマスを押さえることが出来るか否かが勝敗を決める鍵となります。 思い出してください我々を取り巻く環境は日々急速に変化しパラダイムが起こっているのです。御社がウエブを重要なビジネス拠点として位置付ける際には差別化戦略をお忘れなく。

狩猟型ビジネスと農耕型ビジネス 

顧客の創造、新規顧客の獲得より更に重要なテーマがある。それは「既存顧客のリピーター化」だといえるでしょう。新規顧客の獲得には膨大なエネルギーとコストが掛かる一方、既存の顧客を満足させ、次に繋がるコミュニケーションを築き上げる事にはそれ程コストが掛かりません。又、高額商品であればあるほど一度得た信頼や安心感は最大の武器となる為、競合他社より有利にビジネスを進めることが出来るのは自然の道理であるといえるでしょう。 新規顧客の獲得に重きを置くのが狩猟型ビジネスであり、既存顧客のリピーター化に重きを置くのが農耕型ビジネス。 狩猟型ビジネスは獲物が数多くいるときには極めて好調な結果をもたらし、いったん獲物が減少したり、他者に取られてしまったりしたときの落ち込みは大きくなります。ほかの狩場を探すしかなくなります。一方で、農耕型ビジネスは、飛躍的成長が見込めない代わりに大きな落ち込みが少なく継続的に利益を得ることができることになります。結果的に、農耕型ビジネスと狩猟型ビジネスの両方にフォーカスしている企業はリスクへの耐性が高くなることでしょう。 では、如何にして顧客はリピーター化するのでしょうか? ノウハウは業種により様々ですが、既存顧客のリピーター化は「一人ひとりの顧客をたいせつにしよう」という従業員全員の意識の上に成り立つものだと言えるのではないでしょうか。 その前段階としては従業員自身の満足や「何のために働くのか」といった哲学が求められることだと思います。しかしながら従業員全員の意識、良心、哲学に漠然と頼るようでは企業経営としてはいかなるものでしょうか? 顧客をリピーター化し、農耕型ビジネスとしての安定した収益を上げる為には戦略や具体的な方法論への落とし込みが不可欠であることは間違いないようです。    

AISASの出現

AISASという言葉をご存知でしょうか? これまで消費者行動のプロセスといえば、AIDMA(Attention, Interest, Desire, Memory, Action)がマーケティング業界の定石として利用されてきましたが、インターネットが普及するにつれ消費者の購買にまつわるプロセスが変化している今日、新たに提唱された仮説であります。 具体的に、AISASとは消費者の各行動を以下の英語の頭文字で表されているものであります。 「Attention」(注目させ) 「Interest」(興味をわかせ) 「Search」(検索させ) 「Action」(行動させ) 「Share」(情報を共有させる) AISASという言葉の出現に見られるように、確実に消費者の行動は変化しており、ウエブがますます重要な位置を占めつつあります。消費者はGoogle等の検索サイトを使い、関心のあるキーワードを検索にかけます。企業側はSEO(検索エンジン最適化)やSEM(検索エンジンマーケティング)等を駆使し見込み客を自社サイトへと誘導するという一連の流れが定着している感が当然のごとく感じられます。