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TOYOTAのFacebookブランディング戦略

TOYOTAといえば、いわずと知れた日本を代表する世界企業です。今更ソーシャルメディアを使って集客をするまでもないのでは・・・との考えもありますが、TOYOTAはFacebookをブランディングに活用した良い事例となっています。Facebookページ「Toyota Hybrid Solutions」です。 従来、自動車産業であれば新モデルの発表の場としてメディアを使いますが、同社では①TOYOTAの誇るハイブリッドテクノロジーの認知度を広める場として位置づけ、②新設間もないFacebookページ上でのファンを獲得するという2点にポイントを絞り、Facebookキャンペーンを行いました。もちろん、大規模なテレビCMを流すことは簡単ですが、「ブランドやコミュニティに対してファンを得ることができれば、インプレッションやGRPを獲得する以上に価値がある。」と、同社地域マーケティングマネージャーのAdrian Lim氏はいっています。従来のテレビスポットや新聞広告を初めとしたマスメディアでは図ることのできなかった、ユーザーの生の声やブランディング効果を直接把握することができる点が、ソーシャルメディアの最も優れた機能です。 最新ハイブリッド技術に焦点を当てたテレビスポットを流し、CM内においてもFacebookページへのアクセスを促しました。21歳から35歳をターゲットとしたアニメーション入りのFacebookスポンサー広告も2種類出稿し、そして一旦Facebookページを訪れたユーザーに対しては、最先端テクノロジーに対する知識を深める為のコンテンツを充実させました。特に注目すべきは、ファンによる投稿を求めた「Match Our Solutions Contest」です。毎週異なるテーマで事業や技術に関連する質問をファンに投げかけ、意見投稿を募ります。集まった投稿の中からBest Answerを決め、勝者には2名分の旅行券をプレゼントする企画です。ファンの自由な投稿に企業側や他のファンがコメントすることにより、コミュニティが活性化し、「ファンがファンを呼ぶ」という構造がしっかりと確立されています。車を売るのではなく、技術面にフォーカスしたコミュニティにどれほどの人が関心を寄せるのかと、不安もあったプロジェクトのようですが、結果、当初は3週間で6,000人以上のファン獲得を目標としたキャンペーンでしたが、実に7倍以上のファンを期間中に集め、2011年11月現在では64,000人以上にのぼります。 TVCMを使った大規模なFacebookページへの導線は大企業ならではの戦略かもしれません。しかし、アイキャッチとして効果の高い動画(アニメーション)を使った誘導や、ファンのアイディアコンテストといったツールは企業規模に関わらず、ぜひ参考にしたい手法です。また、同社のレポートによれば、「63,000人のファンは世界中の2,400万人のファンの友人にアプローチできるチャンスである」といっています。 ソーシャルメディアをはじめとしたネット口コミマーケティングの未知なる可能性に今後も期待が高まります。 参考) http://www.facebook.com/profile.php?id=100000758976076#!/ToyotaHybridSolutions http://www.facebook.com/profile.php?id=100000758976076#!/marketing?sk=app_169039963158542

ドコモレッドで生まれ変わり

NTTドコモが今年7月にブランドロゴを変更するそうです。 番号ポータビリティ化で日本の携帯電話市場は、大激戦となっているようで、今回のロゴ変更は今まで保守的なイメージを大きく一新させる企業ブランディングの一環となのでしょう。 個人的にはドコモレッドと命名されたオリジナルカラーを使った丸くてやさしい雰囲気のdocomo(小文字)ロゴ、かわいくて好きです。 Answer Factoryというポップなブランドサイトも開設されています。このサイト、FAQのみの構成でイメージブランディングを兼ねているのでしょうね。カーソルをあてると動き出すポップも遊び心があっておもしろいです。 このニュードコモカラーもそうですけど、ここ数年赤のロゴが目立ちますね。 NTT docomo Answer Factory site http://answer.nttdocomo.co.jp/top.html#/top

頭とこころに残るブランディング

ブランディングとは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動を指します。 『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによると、 「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」 と定義されています。 これは、ブランドの法的所有者は企業であっても、実際にブランドの価値は、個々の消費者の頭・こころの中に所有されていることを示していると言えます。 また、ケラー氏は「ブランディングにとっての鍵は、ある製品カテゴリー内で消費者が知覚するブランド間の差異である」としています。この視点で捉えると、ブランディングとは、ロゴやブランド・ネーム、パッケージなどのブランド要素と、差別化されたブランド価値を結びつける連想を、消費者の頭・こころの中に育んでいく活動であると定義できます。

焼印の押された家畜の意味は?

タイトルからまず連想しにくいでしょうが今回はブランドのお話。 ブランドとは「焼印をつけること」を意味する brander という古ノルド語から派生したものであるといわれています。古くから放牧している家畜に自らの所有物であることを示すため、自製の焼印が押されてきました。現在でも brand という言葉には、商品や家畜に押す「焼印」という意味があります。これから派生して「識別するためのしるし」という意味を持つようになりました。「真新しい」という意味の英語 brand-new も「焼印を押したばかりの」という形容が原義です。 ところで、家畜に焼き印を押したのは、もちろん他人の家畜と見分けるためでした。つまり、ブランドというのは「他の類似商品と見分けるため」にあるもので、もし、ある商品が類似商品と比べて、なんら特徴がなかったとすると、その商品は他のものと区別する必要はありません。逆に見劣りするようなら、むしろ見分けられない方が好都合ということになり、ブランドを付けることは損失になります。 では、ウェブに於けるブランディングとそのメリットについて考えてみましょう。 ものが溢れているアメリカでは、ブランディングというマーケティング手法は常に基本の軸となっており、あらゆる業界でブランディングされていないモノは、まず売れないとされています。「ブランディング」という言葉だけで考えてみると、何か大それたように感じるかもしれませんが、「企業のイメージづくり」とくだけて考えると身近で、かつその重要性がわかるかと思います。 今日、一般消費者が企業のウェブサイトを訪問するという行動はごく自然で、手軽に日常化しています。そこで、ウェブに訪問してもらったときのイメージが、いかに消費者の脳裏にとまるかということを、もう一度改めて考えてみると、ウェブが企業ブランディングに対して、非常に重要であるのがお分かりいただけるでしょう。 消費者が大量の選択肢の中から、ひとつのモノを選ぶ際に、何を基準に選択しているのでしょうか。「パッと見がよかった」「そのブランドを聞いたり、見た事があって認知度があった」「信頼できるブランドなので」等様々な意見が出てくると思います。そういった消費者の深層心理をくすぐる何かというものを、企業は提案しなくてはなりません。そのツールとしてウェブを活用することは、今後のネット需要を考えると、非常に有効性が高く、テレビや雑誌といったマスメディアにかける莫大な広告費と比べ、コストパフォーマンスの高いうってつけのマーケティングツールとなります。また、マスメディアの短期広告に比べ、ウエブマーケティングは爆発的な話題性の可能性は低くとも、安定した長期戦略でブランディングができるので、一部の大企業だけでなく、中小企業にも手の出しやすいマーケティングソースであることがいえます。 ウェブサイトは映像媒体的な表現と紙媒体的な表現のどちらもが使え、インタラクティブな要素を取り入れることもできる、非常に表現方法の豊かなメディアです。例えば、製品の購入検討者にはウエブ上からカタログ的な情報を閲覧してもらう事や、効果的なビジュアルイメージを、動きのある画面を用いて、ブランド独自の世界を伝える事も出来ます。すでに、商品やサービスを購入した事のある人に対するサポート情報の提供や、会員向けサイトを通じ、顧客のみへの情報の提供も可能になってきます。 また、コミュニティを作ってユーザー同士がコミュニケーションを行い、製品の上手な使い方や製品を使ったライフスタイル情報を交換することもできます。このように、ウェブサイトはブランド体験を促進する最適なメディアになります。 ブランディングというものは、顧客の頭に価値のあるブランドとして認知させ、ブランド知識として連想させる事です。 ユーザー巻き込み型のウェブブランディングは、これからもっと注目されていくのではないでしょうか。どうやってユーザーを巻き込み、一緒にブランドを醸成していくか、今後の発展が期待されます。