このアーカイブは‘差別化’タグの記事です。

頭とこころに残るブランディング

ブランディングとは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動を指します。 『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによると、 「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」 と定義されています。 これは、ブランドの法的所有者は企業であっても、実際にブランドの価値は、個々の消費者の頭・こころの中に所有されていることを示していると言えます。 また、ケラー氏は「ブランディングにとっての鍵は、ある製品カテゴリー内で消費者が知覚するブランド間の差異である」としています。この視点で捉えると、ブランディングとは、ロゴやブランド・ネーム、パッケージなどのブランド要素と、差別化されたブランド価値を結びつける連想を、消費者の頭・こころの中に育んでいく活動であると定義できます。

USPを考える

USP(Unique Selling Proposition). とは、自社(自製品)のみが持つ独特の強みのこと。ユニークで顧客に対して売り込みが効く主張、提案がUSPであり、他社との差別化が主張できる強みのこと。マーケティングにおいても、ブランド構築においてもUSPを持つことは極めて重要とされ、マーケティング戦略の立案にあたっては、USPすなわち他社には無い独特の提案を見つけることが重要とされる。 だそうです。ウエブ業界だけでなく、これは全てのビジネス、いや個人においても常に意識しておくことが重要ではないでしょうか。 一個人を商品ととらえて、自分のUSPを自問自答してみるのもいいかもしれませんね。

差別化戦略~Differentiation~ 前編

「他社の追随を絶対許さざる境地に独自なる製品化を行う」東京通信工業株式会社(現ソニー)設立の際に書かれた「設立趣意書」~井深大~ 他にはない何か。 これはウエブだけの課題ではなく、どの企業も頭を抱えるテーマではないでしょうか。これだけの競争社会において、平凡なアイディア、他社と同じような内容しかだせないところは生き残っていく事がますます難しくなるでしょう。まず、そもそも差別化とはいったい何なのでしょうか。 差別化戦略は、競争の基本戦略の1つで、ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授が提唱したものです。他社とは異なった製品、サービスを提供し、顧客にその違いを認知してもらい、競争上の優位性を築こうとするのが差別化戦略です。 例えば製品の差別化は、品質、デザイン、信頼性、商品配送、アフターサービス等で行われ、サービスの差別化は、信頼性、専門的知識、利便性等で行われます。差別化を行おうとする企業は、これらに特異性を見出すことにより他社には真似できない優位性を確保し、商品価値を高めているのです。 これは、同種カテゴリーにある商品となる製品やサービスが市場を共有している(「同じパイを分配している」状態)という前提に立つ経営戦略で、これにより新しい製品やサービスによりシェア(=売上げ)を拡大しようというのが狙いである。これに対して、他社と類似の製品を売る戦略を同質化といい、また市場が異質であると捉え、市場を細分化(セグメント)して各セグメントに適した製品等を投入する戦略を市場細分化戦略という。 ここでも重要になるのは顧客は何を望んでいるのかというニーズをしっかりと見極め、弾丸を命中させることです。 これは一見ニッチマーケットを狙う場合と非常に似ていますが、ニッチマーケットへの進出はどちらかというと競争を避け隙間でのシェア獲得が狙いであるのに対し、差別化戦略は本丸を落とすための仕掛けや第一撃と捉えて良いかもしれません。一点突破の後には全面攻撃が始まりメインの市場での勝敗が逆転する可能性があるのです。 そうなる為には「差別化+本質的」な価値追及が問われることになるでしょう。この本質的な価値追及は企業としての日々の創意工夫の中からしか生まれないものです。差別化が功を成したとしても、本質的な価値追及を怠っていれば勝者にはなれないのです。

徹底された差別化 -日経新聞-

徹底的な差別化戦略においての成功例をご紹介したいと思います。 日経新聞がその模範例で、主な記事の内容がビジネスに特化されており、そのブランドバリューは確固たるものではないでしょうか。経済に特化することで、顧客を絞りこみ、、その結果、新聞一部あたりの広告収入が業界ナンバーワンとなってます。発行部数においては、朝日、毎日新聞に大きく差をつけられているにもかかわらず、広告収入のおかげで、経常利益は二社のおおよそ2倍というデータがあります。 日経新聞がなぜこれほど他社と大きく差をつけることができたかという事を分析してみると、購読者ニーズを徹底的に絞ることで、多くの企業が宣伝効果の高さを期待し、且つ日経新聞に広告を載せる事で、自社のブランド、ステータスが高まるとにらんでいるからはないでしょうか。読者層を絞る事で、他社と差をつける、他社に真似のできないパフォーマンスをする、という差別化戦略にぴったりとあてはまっている成功例といえるでしょう。 しかしながら、新聞業界での成功例である日経新聞も含め、これからの新聞業界が、若者の新聞離れ、インターネットの影響を含め、危機的状況に益々なっていくかと思われます。一消費者として、今後の新聞業界がいかなるビジネスプランを練ってくるか、ネット化されてきている新聞業界に何か打開策があるのか多くの人が注目していることでしょう。

差別化戦略~Differentiation~ 後編

差別化戦略の世界では追う側の企業と追われる側の企業に分かれます。これを別の言葉でチャレンジャー企業とリーダー企業と言います。「チャレンジャー企業は差別化してリーダー企業を攻撃し、リーダー企業はそれに対して同質化(模倣)して防衛する」。 これがマーケティング戦略の基本中の基本と言われるものですが、現実には「容易には模倣されない差別化」はそう簡単ではありません。 特にネット環境では競争相手のやり方を容易に模倣することが出来てしまいます。かってビジネスモデル特許が脚光を浴びたのもこの「模倣」が容易にできてしまうと言うネットの特徴を根本的な脅威として理解していた為です。 さて、チャレンジャー企業がこの差別化戦略を有効にするためには幾つかのポイントを押さえる必要があります。 競争相手には真似のできない「内容」 競争相手には真似のできない「レベル」 競争相手には真似のできない「状況」 この全てを計画・用意した上で、リーダー企業が同質化をかけてくるスピードを上回る必要があります。 リーダー企業は資金力や人材ではチャレンジャー企業に勝るのですが、組織が大きい為意思疎通や社内調整、事業化に時間を要します。場合によっては「来年度の予算で検討しましょう」と流暢なことを言い出しかねません。 チャレンジャー企業はスピードを武器にこの弱点を狙う必要があります。次にリーダー企業が持つ弱点に「守りの姿勢」が挙げられます。リーダー企業は既に築いた自社ブランドに傷が付くことを極度に恐れます。 仮に社内からいいアイデアが挙がってきてもリスク要因があれば却下される可能性が高いのです。更に、ネット上には多くのグレーゾーンが存在します。YouTubeはネット上での著作権というグレー部分で勝負し成功を収めました。これは大手のテレビ局にとってはインターネットというメデイア参入の機会をあっさりと無名ベンチャーに持っていかれた例としてあげることが出来ます。あのGoogleでさえYouTubeからシエアを奪えず、16億5000万ドルで買収するに至った。 その他にも、かっての通販業界はその殆どがEコマースへの参入に遅れ、新聞などの既存メデイアもネット企業からシェアを奪われ続けてきました。 具体的な例: コクヨ対アスクル 千趣会対楽天 バーンズノーブル対アマゾン クリスティーズ対eBay 電通対Google もし御社がリーダー企業という位置を既に得ているならば、チャレンジャー企業に一点突破されないように気を付けなければなりません。足を掬われないためには何よりも「勝って尚も兜の緒を締める」という緊張感が必要なのです。逆に御社がチャレンジャー企業の場合は自社の強みを最大限に生かし最も模倣困難なビジネスモデルを立て顧客ニーズを捉える。そして、リーダー企業が追いかけてくるスピードよりも早くクリティカルマスを押さえることが出来るか否かが勝敗を決める鍵となります。 思い出してください我々を取り巻く環境は日々急速に変化しパラダイムが起こっているのです。御社がウエブを重要なビジネス拠点として位置付ける際には差別化戦略をお忘れなく。