真の”グローバルリーダー”とは_内永ゆか子 ベルリッツCEO

今週ご紹介するカンブリア宮殿のゲストは世界70カ国以上、550拠点を数える世界企業、英会話学校Berlitzを束ねる日本人女性経営者・内永ゆか子氏です。

2007年に起きたNOVAの破綻以降、相次ぐ英会話学校の不況・倒産を乗り越え、Berlitzが勝ち残った理由。それは、他社にはない「独自の強み」を打ち出し、ターゲットを絞った戦略にあります。

・英会話学校に留まらない、「グローバル人材育成企業」としてのブランド確立。
-”世界で勝てる”日本人経営者、日本企業を作るための英会話学校。

・ビジネスに特化した英会話教室としての実績と評価。企業向け英会話研修3,000社以上。
-楽天やユニクロの「社内英語公用語化」といった企業の英語ブームの火付け役。

・参加費用500万円のGlobal Leadership Training。
-ニッチだが、今の時代に確実に需要がある。

ガラパゴス化で国内市場や社内ノウハウだけに目を向けていたのでは生き残れない時代に、これまでの日本企業のモノカルチャーなあり方に警鐘を鳴らし、世界で活躍できるグローバルリーダーを育てるという新たなニーズにいち早く目を付けた先手必勝な戦略です。

では、「グローバルリーダー」とはいったいどのような人材でしょうか。
英語でコミュニケーションができればそれでよいのでしょうか?英語はあくまで「ツール」にすぎません。日本は単一民族国家と言われてきましたが、これからの時代は益々国内外の人の出入りが激しくなります。いわば日本企業の開国が進むわけですが、その流れの中で企業内でも人材の多様化が進み、様々な異なるバックグラウンドや経験を持った人々が人種・性別を超えて入り混じるようになった際(ダイバーシティ・マネジメント)、価値観の違う彼らの多様性を受入れ、まとめる力がグローバルリーダーの資質であると内永氏は言います。 Berlitzの事業を単に「英語教育サービス」と捉えるのではなく、何の為の英語なのか、その先にお客様が求めているものは何か、を考えたビジネスモデルには他社にはない付加価値があります。

今回は300回以上の放送回数を誇る同番組でも珍しい女性ゲストということもあり、女性の働き方いついても触れられました。

女性管理職の先駆者ともいえる彼女たちからすれば、女性が男性と同じ地点からスタートを切ることがきる今の時代は本当に恵まれています。しかし、実際に日本企業におけるの女性管理職の割合は1.2%と他の先進国に比べて極めて少ないことに驚きます。自らの仕事に対する情熱とバイタリティをもって内永氏のようにキャリアアップを図っていく根性が女性にあるか否か、この恵まれた土俵を大いに活かすためには、私たち女性自身の考え方にも変化が必要だと気づかされました。

【心に残った名言まとめ】

・「ダイバーシティ・マネジメントは合理性の追求である。」

・「ダーウィンの進化論のように、変化に対応した者だけが生き残る。」

・「女性は人生のフルコースを楽しむことができる。」

・「リーダーにはフォロワーが必要。「今晩付き合って」と言える仲間がどれだけいるか。」

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