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顧客を大切にすべき4つの理由

「残念ながら、企業は新規顧客の獲得に傾注しており、既存顧客の維持や既存顧客との取引拡大には、あまり熱心ではない。企業のマーケティング予算の実に70%が新規顧客の獲得に費やされている。ところが、収益の90%は既存顧客からもたらされているのである。新規顧客を獲得しても、獲得後、数年間はかえって赤字になる企業も多い。新規顧客の獲得に躍起になり、既存顧客を顧みない企業の場合、年間の顧客離反率は10%から30%になる。こうなると企業は、顧客の減少を穴埋めするために、新規顧客の獲得と元顧客の呼び戻しにさらなる資金を注ぎ込むという、終わりなき悪循環に巻き込まれてしまう。」 フィリップ・コトラー 「顧客を大切にすべき4つの理由」 1.新規顧客の獲得には、既存顧客を満足させ維持するのに要するコストの5倍はかかると考えられる。 新しいお客様に取引していただくには、現在の取引企業から大きな手間をかけて自社のお客様に転換させなければならないか、まったく初めての潜在顧客にアプローチして、何が起きるか不安に感じるような自社との初めての取引をさせなければならないからです。それには、たとえば、広告やチラシ、ダイレクトメールといったコストがかかってくるのです。 2.満足している顧客は何度も購入してくれる。 たくさんの方が、自分の行きつけの店を持っています。それは、ルイ・ヴィトンやグッチ、プラダ、エルメスだったり、いつものレストランやバー、居酒屋だったり、いつものスーパーだったりします。もし、お客様が満足していれば、行きつけにしてもらうことができ、何度も購入してもらえるのです。もちろん、それは、お店にかぎらず、法人向けであっても、無店舗であっても同じです。 3.満足している顧客は、そうでない顧客よりも購入額が高くなる。 満足している顧客は、相手(つまりは、私たち)と安心して取引することができます。そのため、初めて取引する企業とは違って、取引に不安を感じることがないため、購入額を高くしていく傾向があります。また、相手に満足しているので、さまざまな製品やサービスを購入してくれるのです。たとえば、アメリカン・エキスプレスのジェームズ・パッテン氏によれば、最高の顧客は他の顧客に比べ、小売業で16倍、飲食業で13倍、航空業で12倍、ホテル業で5倍の額を使うそうです。 4.満足している顧客は、その企業を他の見込み客に紹介してくれる。 満足している顧客は、紹介をしてくれる可能性が高いです。たとえば、とてもおいしいレストランがあれば、知り合いにすすめますよね?有名なレストランがお客様を集めるのに困らないのは、これがその理由です。

顧客満足について考える

「どんな時にこの仕事を選んでよかったと思えるか」というアンケート結果があります。それによると「お客様に喜んでもらえたとき」という答えが圧倒的に多い。つまり、人が仕事でいちばん充実感を感じるのは、お客様を喜ばせたときなのです。充実感をもって仕事に取り組めば社員は成長し、その会社も成長します。つまり、顧客満足の追求は同時に社員の満足の追及を成すべきものなのです。 以上は船井幸雄氏の「人財塾」(P132~)からの引用です。氏は発展的に「顧客満足は社員の満足のためにある」と述べていますが非常に深い内容ですね。具体的に弊社の業務に当てはめるとまず、「顧客はどういうときに満足感、つまり喜びを感じるか」と言う事を考えなければなりません。自分の希望どうりの仕様でWebが出来上がってきた。品質、納期、価格全てに於いて満足している状態を作らねばなりません。しかし、それだけでは不十分です。Webは作って終わりというものではなく、ビジネスに貢献してなんぼのものですから、具体的な効果つまり「儲け」を叩き出す必要があります。一言で言えば「費用対効果」でありこれは数字で提示されるべきものです。結果的には赤字のWebもあれば黒字のWebもあるということになります。実際には赤か黒か判らない場合も多いのではないかと思います。 勿論、我々のミッションは「黒字のWeb」を提供することであり、その為に出せる全てのエネルギーをプロジェクトに投入しなくてはなりません。大抵の場合お客様から最終利益まで追求されることはありませんが、仮にお客様のビジネスモデルに問題がある場合は提言申上げるケースも考慮に入れなければなりません。もっとうまくいく方法があれば提案するのは当然の事です。先ほどの、品質、納期、価格の他に「ビジネスマンとしての姿勢・熱意・考え方」が顧客満足を支える重要なファクターになるわけです。 3つに要約してみました。ハードルは高いと思いますが、ここにやりがいを感じて精進したいものです。 制作(品質、価格、納期)で高いパフォーマンスを提供する 気の利いたサービスで感動して頂く ビジネス的な結果を叩き出す

ピーター・ドラッガー博士

前回、顧客について記述した際に引用した本「現代の経営」上の著者、P.F.ドラッガー博士。氏は現代社会に影響を与え、「現代経営学の父」とも呼ばれ、2005年に老衰で亡くなった今でもビジネスマンのメンター的存在。そこで今回は彼のプロフを紹介。 ピーター・ドラッカー博士 残念ながら2005年11月11日に老衰のため95歳で永眠されました。 95歳の現役で講義を続けられ、スケジュール管理も自ら行い数ヶ月先まで予定はびっしりだったそうです。生涯現役で活躍された同氏の情熱とパワーは圧巻です。 Peter Ferdinand Drucker、1909年11月19日-2005年11月11日)はオーストリア生まれの経営学者・社会学者。なお、著書『すでに起こった未来』(原題”The Ecological Vision”)では、みずからを、生物環境を研究する自然生態学者とは異なり、人間によってつくられた人間環境に関心を持つ「社会生態学者」と規定している。ベニントン大学、ニューヨーク大学教授を経て、2003年まで、カリフォルニア州クレアモント大学院教授を歴任。「現代経営学」、あるいは「マネジメント」(management)の発明者と呼ばれる。