内部留保0!儲けたお金は社員と価格に還元!常識外れで大成功―メガネ21 専務 平本清氏

広島でメガネの販売チェーン「21」を展開する、平本。
「ノルマなし」「内部留保なし」「社員ボーナス500万円」「銀行借り入れなし」
次々に“企業の常識”の逆を行き、快進撃を続ける。

さらに、驚くべき常識破りの事実があった。
「社長はお飾り」「管理職なし」
更には「社員の給与、査定は社内ネットで全社員に公開」…

「有能な上司に会えればいいいですけど、全員がそうじゃないでしょ」
「うちはマッチングが合わなければ、変えられる良い仕組みがありますから」

【会社にお金は残さない!社員とお客に還元する】
内部留保…それは、企業が会社の売り上げから原価や人件費、株主配当等を引いて残ったのもの。
多くの企業は経営危機に備えてこの内部留保を会社に残している。しかし使途不透明の会社があったり、さらに雇用情勢の悪化などから内部留保の溜め込みには批判もある。「21」は内部留保を持たない。その代わりに社員とお客に賞与と低価格というかたちで還元される。

【社員が株主!銀行からお金は借りない】
21では銀行から資金を調達せず、運転資金は社員からの出資で賄っている。197人の社員中150人が出資しており、総額は約10億円(21本体で。グループ全体だと20億以上)に上るという。社員は銀行の預金金利よりも高いリターンを得ることができ、ウィン・ウィンの関係が成り立っている。また、社員が独立してフランチャインズ店を出す時なども、社内で出資を募ることになる。

【情報共有でムダを省け、超合理化会社をつくれ】
経営データ、全社員の評価・給与・・・21の社員は実はイントラネットを通じて社内のあらゆる情報を閲覧することが出来る。しかもただ閲覧できるだけではない。全社員がイントラネットを通じ意見表明や発案をすることができる。そのため会議は一切なし、稟議書なし。85億円を売り上げるチェーンをコントロールするのは、わずか8人で行っている。このように社内の全情報を共有して経営に関わり、前述のように自らお金を出すことで社員1人1人が経営者のような感覚で働くことができ、それはモチベーションアップや将来の独立にも繋がっていく。

引用元:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20090622.html

 

そもそも、内部留保とは通常何のためにあるのか・・・?
会社の安全度を保ち、次なる事業への投資ができるよう、通常企業というものは、内部留保を確保する。
つまり、会社の次期事業運営に、企業にとって必要不可欠なお金であることは間違いないのだ。

内部留保となる経常利益を見てみると、2002年には売上金額83億円で経常利益は2,000万円、2004年には売上85億円に達しているが、経常利益はなんと5万円だというから驚きだ。監査で抜き打ち調査が入ったというのも納得がいく。

当然、この「メガネの21」でも次期事業経営のためにお金は必要になってくる。その場合どうするかというと、前述のように、各社員から出資を募り、そのための資金繰りをするのだ。つまり、企業として内部留保するのではなく、「各社員一人ひとりに内部留保する」という形をとっている。
しかしこれは、ともするととても危険な賭けであるとも言える。例えば、社員全員が反対して、だれも出資をしない、あるいは最悪な場合、裏切りがある可能性もゼロではないのだ。社員を信頼する平本氏と会社の歩む路を信じ、会社のために頑張りたいと思う社員、彼ら双方の信頼関係よってこの「メガネ21」の非常識で斬新な経営体系は成り立っているといえる。きっと、この会社の社員満足度は高いにちがいない。

 

 

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